東京の大手私鉄は、沿線郊外に住宅地を建設して人を住まわせました。そして、朝夕のラッシュ時以外にもお客さんに乗ってもらうため、都心側のターミナル駅に百貨店を建設しました。週末には家族連れに乗ってもらうために、沿線の観光開発を行い、遊園地や野球場を作ったりもしました。
しかし、こと「都心側のターミナル」に関しては、迂回させなきゃいけないし、集客もしないといけないという相反する要素を抱えています。もう、何十年もです。
東京では大手私鉄やJRの多くの路線と地下鉄が相互直通運転を行っていますが、それらは各社局が勝手にやったわけではなく、当時の運輸省の政策に基づいて実行されています。郊外からの通勤通学客によりパンク状態にある都心のターミナル駅、そして山手線や中央線の混雑緩和のため、都心部では都電を撤去して(渋滞緩和にもなる)地下鉄を建設し、そして大手私鉄や国鉄との相互直通運転を行わせたのです。
そしてこれらの計画で基本とされたのが「ターミナル駅迂回」です。
政策として、山手線に人を乗せたくないのです。乗せないためには、山手線と接続するターミナル駅を迂回させるように地下鉄を敷き、相互直通運転をさせることでした。
だから、一部の例外を除いて、郊外への路線と地下鉄との接点は、こうなりました。
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